2009年5月17日日曜日

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東大生が持っている5つのポテンシャル

東京大学と言えば、皆が認める日本のアカデミアの頂点に座す最高学府であります・・・とよく言われますが、その東京大学に通うとどんなことがイイことがあるの?と聞かれたら上手に答えられないということが今さらながら気付きました。自分は、4年間とちょっと、東大に在籍していました。交友関係が広かったり成績が特別良かったり全ての学内施設に足を踏み入れたりしたわけではないので詳しくは説明できませんが、端的に東大生になるとどうなるのかを受験生のためにも説明できればと思います。

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(1) 学力が担保され信頼される
おそらくこれがほとんどの東大生にとって最も享受し得る便益、そして東大を選択する理由になるでしょう。何といっても日本でNo.1の大学です。「東大合格」、この四文字をタイトルに入れただけで取るに足りない参考書が売れてしまうわけですから。就職からアルバイトまで、「東京大学在学」と書いた履歴書を持っていけば"ほぼ"確実に面接官の顔色は良くなります(あくまで"ほぼ"です)。しかもそれを東大側もおそらく分かっているんでしょう、生協で「東京大学」と小さくプリントされた履歴書が販売されてます(売行絶好調)。頭の良い学生が東大に進むのではなくて東大に進んだ学生は頭が良い、といった感じでしょうか。全ての教科で85点が取れるようなオールマイティーが多い印象があり、小さい頃から専門分野を突き進んでこれだけは100点!という人たちは他の大学(東工大や早慶など)に流れているというイメージがあります。東大は進学振り分けシステムが存在しているので高校卒業時点で自分の進むべき専門分野を決めていなくても、哲学からバイオに至るまで様々な授業に触れる機会があるので、大学に入った後に専門分野を決める人がほとんどです。自分自身、高校時代に志望校を選ぶ時は、この分野に興味があって自分の仕事にしたい・この先生の下でこの研究をしたいから、などといった具体的な志望理由を持たずに東大を受験しました。漠然と「日本で一番の大学だから」という今思えばため息を禁じ得ない理由で受けたことを今でも思い出します。

(2) 進路選択の幅が広い
外資金融やコンサルが東大生だけに絞って説明会をしたり、大手銀行やメーカーが毎年のように東大生をごっそり何十人も採用したりと、おそらく就職する上でこんなに恵まれた環境は無いと思います。特に官公庁で仕事をしたいと思う人にとっては、もはや東大しか選択の余地は無いのではないかと思うほどです。今は多少割合が減ってきているとはいえ、キャリア組のほとんどは東大卒です。国家公務員法改正などの影響が無いとは言い切れませんが、これからもその傾向が大きく変わることはないでしょう。また、創造力が無い・コミュニケーション力に欠けるなどという理不尽な理由で東大生が嫉妬の対象になっているのは事実ですが、基礎学力が社会的に担保されているわけですから、企業としてもこの魚を逃す手はありません。全ての東大生が賢いというわけではありませんが、膨大な採用コストを考えれば偏差値に比例して採用数を増やすということは一概に切り捨てるべき方策ではないと企業側は考えています。しかしながら『東大』にあぐらをかいて企業が寄ってくるのを待つと言う時代はもはや幻想です。積極性・行動力を持ち自分を上手く売り込みさえすれば、冷え切った経済と言われる昨今ですが、企業はその深い懐で受け止めてくれるはずです。知的好奇心旺盛で基礎学力・集中力の高い東大生がバイタリティー・決断力を持てばもはや最強と言えるのではないのでしょうか。また研究者への道を志す人にとっても世界有数の教授陣・研究レベル・設備は研究環境として魅力的なものです。また先述の通り、東大には進学振り分けシステム(通称:進振り)が存在するので、理系の受験生が在学中に金融システムに興味を持ったので経済学部に進んだり、欧米文化を学んでいた文系学生が欧米建築に魅了され建築学に鞍替えしたりすることは日常茶飯事です。そういう意味でも、進路選択が豊富だと言えるでしょう。

(3) 研究規模がデカい
文系理系各分野で一流の教授陣・一流の設備を有する東京大学ですが、国立大学法人として毎年国から支給される運営交付金はいくらかご存知でしょうか?東の東大・西の京大と称される京都大学のおよそ1.5倍、その額は約900億円にも上ります(ちなみに経常収益は約2000億円です)。また東大は企業から寄付金を受けたり共同研究を手掛けたりもしています。ネットで調べたらわんさか事例が出てきますが、並列コンピューターを数百台設置したり何てこと無さそうな機材が数億円したりと、その研究機材・設備の充実さたるや驚くばかりです。文系にいると中々機会に恵まれませんが、理系、特に電子工学や情報工学、バイオ・医療系などでは、頻繁に企業担当者が研究室に入っていく姿を見かけます。こういう日常の些細な1コマからも東大の凄さが伺えます。

(4) 人脈が豊富になる
共同研究の一環で大企業重役が研究室に訪れたり、学内随所で行われるセミナーや寄付講座で各界著名人が講演を行ったりと、積極性さえあれば彼らとお近づきになるチャンスは山ほどあります。また、自分の先輩・同級生・後輩は当然東大生なわけで、彼らも彼らで官公庁や公的機関で働いたりビジネスマンや教師、建築家や医者になったり、日本に限らずアメリカやヨーロッパ、中国・インドで働いたりと、4年間の学生生活の中で身近な存在として付き合っていた彼らも、自分自身と同じくその進路選択の幅広さを大いに活用して様々なフィールドで頑張るわけですから、自ずとその人脈は自然と社会的に価値の高いものになっていくことでしょう。これもまた使わねば損、の東大生ポテンシャルの一つです。

(5) シグナリング効果がある
これは先述全ての項目に関係ありますが、「東大生だから/なのに」という表現が常に関わってきます。就業のみならず、昇進・転職の際にも「東大卒」の肩書きが大きく作用します。自分でそれを理解するのは難しいかもしれませんが、東大生にかけられる外からの期待は非常に大きいものです。たとえば東大卒の社会人1年目でも、日本一の最高学府を卒業したわけですから、仕事が出来なければ、口では「まだ新人だから大丈夫」とフォローされることもありますが「東大なのに」と陰口を叩かれることもしばしばです。就業機会は豊富に存在しますが、仕事が出来れば「さすが東大」、そして仕事が出来て当たり前と思われているので出来なければ「東大なのに」と卒業後何年経っても言われてしまいます。つまり東大生は将来にわたって社会に便益をもたらす人間だと外部の利害関係者に確信的に期待させるシグナリング効果を、入学した時点で幸か不幸か正負それぞれのシグナリング効果を有してしまうわけです。逆に言えば、世間が設定したその高いハードルを乗り越えようとする強い東大卒こそ、本当に価値ある人間として賞賛されるのでしょう。そうした"ふるい"を先人たちは通過してきたからこそ、東大は東大として常にNo.1の評価を受けてきたのだと今思い到りました。